介護の申し送りを確実&効率良く!活用できる無料ツールも

使えるハウツー

タブレットで申し送りする介護士
介護現場において、利用者様の情報を共有する「申し送り」はとても重要な業務です。細部まできっちり行いたいところですが、時間をかけすぎてしまうと、その間フロアが手薄に・・・。できるだけ短い時間のなかで効率良く行うことで、ケアの質を高めていきたいというのが現場のニーズです。

チームが必要な情報を「確実」かつ「効率よく」共有するためには、ポイントをおさえた申し送りの方法を工夫していくことが必要です。また、介護業務を効率化するICTの活用も視野に入れていきたいところ。

このコラムでは申し送りのコツとポイント、小規模な介護施設と相性の良い無料のビジネスチャットツールなどをご紹介していきます。自施設の申し送りに取り入れられる点がないか、ぜひチェックしてみてくださいね。

介護の申し送りとは

口頭で申し送りする介護士

誰が担当でも利用者様に安心して過ごしていただくためには、チーム全員が情報を共有しておくことが不可欠。申し送りをする人は「自分が担当していた時間に何が起こったか」をチームメンバーに把握してもらうため、また申し送りを受ける人は「自分が休んでいた間に何が起こったか」を把握するため、申し送りに参加します。

報告内容は、利用者様のバイタルの変化や排泄状況、水分・食事の摂取量等、そのほか利用者様の言葉や行動でスタッフが共有しておいた方が良いと思われることなど。これにより、スタッフが交代しても途切れなく、同じ質の介護サービスを提供することができるようになります。

申し送りはメンバーが入れ替わる際必要に応じて行われますが、なかでも多くの職員が参加するのが朝の申し送り。夜勤の介護職が夜の間に起こったことを、次の日の日勤看護職、介護職などチームメンバーに伝えます。具体的な方法としては下記の3通りがあります。

  1. 職員が集合し、顔を見ながら口頭で行う
  2. 申し送りノートなど紙面の記録を通じて行う
  3. 情報共有システムを使い、タブレットなどの端末を通じて行う

それぞれに良い点と悪い点があるので、自施設の状況に応じて組み合わせるのがおすすめです。ではメリットとデメリットを以下で詳しく見ていきましょう。

口頭での申し送りのメリット・デメリット

口頭で申し送りする介護士

【メリット】

  • その場にいる全員で情報を共有できる
  • 不明点があればその場で質問でき、疑問を解消できる
  • 細かいニュアンスまで伝えやすい

【デメリット】

  • 報告者は事前に要点をまとめておく必要がある
  • その場でメモをとらないと忘れてしまう
  • 多くの職員が一定時間拘束される
  • 職員が集合している間フロアが手薄になる

口頭での申し送りは、職員が集合してその場で報告を行うため「大切な情報が伝わっていなかった」というトラブルが起こりにくい方法です。最大のポイントは短時間で効率良く行い、スタッフを長く拘束しないこと。

入所者数が多い施設では、「前日体調不良だった人」「夜勤中に特別な変化があった人」「バイタルに大きな変化があった人」「疾患などにより注意が必要な人」「新たな入所者」などの特別なケースのみ取り上げ、あとは記録を見て把握することで時間をかけすぎないようにすることがほとんどです。また各自が話すことを事前に準備しておくことも大切です。

口頭での申し送りをスムーズにするコツ

OKのハンドサインをする介護士

【具体的に伝える】

まず一番大切なことは、正確であること。そのためには、数値などを使って具体的に伝えることを心がけましょう。「発熱がありました」と報告すると「何度?」と聞かれてしまいます。初めから「○○度の熱」と表現すればスムーズです。

【推測と事実を明確に分ける】

事実でないことを伝えるときには、「これは私の意見ですが」「推測ですが」といった言葉をつけることで、聴き手が状況を明確に把握しやすくなります。

【結論=どうして欲しいかを伝える】

その情報を知っておくだけで良ければ「・・・ということがありました」で良いですが、次の担当者にして欲しいことがあるのなら「・・・ということがありましたので、・・・のようにしてください」というように、して欲しいことを明確に結論づけましょう。あいまいな言い方をすると「大事なことが伝わらない申し送り」になってしまいます。

【簡潔に伝える】

口頭での申し送りはみんなの貴重な時間を使って行われます。緊張する必要はありませんが、ぶっつけ本番で話しながら何を話すか考えたり、「えーっと」「あのー」といった言葉を多用することは避けて。メモに大事なことを箇条書きしておき、見ながら話すようにすればスムーズです。

新人のうちは「何が大事なことなのか分からない」ということもあるでしょう。「これは申し送りで言うべき?」と判断に迷ったら、先輩スタッフに聞いてみましょう。先輩たちの申し送りを毎回聞いているうちに、何を伝えるべきかは自ずと分かってきます。

申し送りノートを見て把握する方法のメリット・デメリット

手書きノートで申し送りする介護士

【メリット】

  • 各自が自分のタイミングで確認でき時間のロスが少ない

【デメリット】

  • 見落としが起こる可能性がある
  • 確実に伝わったかどうか確認がとれない
  • ノートに書き込む時間と手間が必要
  • 手書きの文字は読みにくいことがある
  • 詳しい状況が伝わりにくい
  • ノートを見るために職員の渋滞が起こることがある

紙面での記録を使う方法は、全員が一堂に会する必要がない反面、確実に伝わっているかという心配が残ります。この方法を使う場合は、各自が仕事に入る前に必ずチェックを行い、見落としが起こらないような工夫を施していく必要があります。

情報共有システムで申し送りをするメリット・デメリット

タブレットで申し送りする介護士

現場にICTを使った情報共有システムを導入し、それを申し送りに活用する介護施設も増えてきています。スマホやタブレットなどの端末を各自が持ち、共有したい情報をその場で入力すると、チームメンバーの端末に反映されて見ることができます。

【メリット】

  • 手元の端末に入力できるので、タイムロスが少ない
  • 手書きではないので早く入力でき、読む側も読みやすい
  • 写真や動画、音声データも共有できるので、詳しい状況がよく分かる
  • 最新の情報を確認できる
  • 相手がメッセージを確認したかどうかが分かるので伝えモレがない

【デメリット】

  • 導入には費用がかかる
  • スタッフへの研修、習熟が必要
  • ルール作りが必要

ICTを活用した情報共有システムなら、アナログでの申し送りのデメリットがほとんどすべて解消されます。ただし導入にはまとまったお金が必要になることや、スタッフが使いこなせるようになるためのハードルなどがデメリット。

また、現場が混乱しないよう「返信はリアクションボタンで行う」「原則就業時間中のみ使う」「緊急時は電話を使う」といったルール作りもしておく必要があります。

無料で試せるビジネスチャットツール

チャットツールのイメージ

小規模な施設で利用者数・職員数もそれほど多くないなら、ビジネスチャットツールの無料版を活用してみるのもおすすめです。

たとえば、「LINE」と似た感覚で使いこなせる「LINE WORKS」なら、導入のハードルも低いのではないでしょうか。すでに連絡用にLINEを使っているスタッフもいるかもしれませんが、「実はプライベートのLINEアカウントを仕事で使うことに抵抗がある・・・」というスタッフは多いはず。

ビジネス用に開発されたLINE WORKSは、仕事用のアカウントとしてプライベートと分けることができ、管理者がスタッフのやりとりを管理できます。スタッフが退職したりスマホを紛失したときなども情報が守られるので安心。誰が既読で誰が既読でないか、個人単位で確認できるのが特徴です。ユーザー100人、ストレージ5GBまで無料で使用可能。

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