ロコモティブシンドロームを予防!運動と食事のポイント

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体操をするお年寄りたち

「ロコモティブシンドローム」とは、骨や関節、筋肉などの不具合のせいで、立ったり歩いたりといった動きがしにくくなること。日本語にすると「運動器症候群」、略して「ロコモ」ということもあります。

ロコモティブシンドロームになってしまうと、転倒や骨折のリスクが高まるだけでなく、車いすや人の手を借りないと移動できなくなることも。つまり介護が必要になるリスクがぐんと高まってしまうのです。

要介護の最初の入り口ともいえるロコモティブシンドロームは、元気なうちからしっかり予防していきたいところ。今回は高齢になってもスムーズに動ける体をキープするための、運動や食事のコツをお伝えしていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

ロコモティブシンドロームの原因は?

股関節の模型

ロコモティブシンドロームになってしまう原因には、骨や関節の病気、柔軟性や筋力の低下などが挙げられます。ひとつずつ簡単に説明していきましょう。

サルコペニア

サルコペニアは、加齢によって筋肉量と筋力が大きく低下してしまっている状態のこと。力がないので疲れやすく、立ち上がりや階段の上り下りといった動作が辛くなります。また水分を蓄えてくれる筋肉が少ないため、熱中症や脱水のリスクもアップ。動くとすぐに疲れてしまうので余計に動かなくなり、さらに筋力が衰えていくという悪循環に陥りがちです。

骨粗しょう症

骨がスカスカになってしまい、骨折しやすくなる病気。高齢女性がなりやすいことは有名ですが、患者の4人に1人は男性ということもあって男性も油断はできません。

骨粗しょう症では転倒などちょっとした衝撃で骨折しやすいだけでなく、背骨が押しつぶされるように変形してしまう「脊椎圧迫骨折」を起こしやすくなります。背中や腰の痛み、腰が曲がるといった症状は歩きにくさにつながり、ロコモティブシンドロームに。そのまま寝たきりになってしまうこともあります。

変形性関節症

関節の間にある軟骨がすり減ってしまい、摩擦によって炎症や関節の変形などを起こす病気。進行すると痛みが強くなったり、動かせる範囲が狭まることで体を動かしにくくなっていきます。

脊柱管狭窄症

脳から続く脊髄神経の通り道の脊柱管。この脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて起きるのが脊柱管狭窄症です。頸椎に生じると手足のしびれやふらつき、腰椎に生じるとお尻から足にかけて痛みやしびれが出て、体を動かすのが辛くなります。進行すると排尿障害があらわれたり、寝たきりになってしまうことも。

週2回、30分の運動でロコモ予防

ウォーキングをするお年寄り

ロコモティブシンドロームになってしまう原因の筆頭は、やはり「サルコペニア=筋力の衰え」です。普段まったく運動をしていないという人は、まずは運動習慣を身につけることを最優先にしましょう。

ロコモ予防には、毎日長時間運動しなくても大丈夫。週2回、30分以上、息が弾み汗をかく程度の運動を行えば最低限OKとされています。早足での散歩やラジオ体操、お出かけでは階段を使うなど、自分に合った運動を生活に取り入れていきましょう。

日本整形外科学会では、筋肉量の多い足を集中的に鍛える「片脚立ち」と「スクワット」の2つの運動を、ロコモ予防として推奨しています。

ロコトレ(日本整形外科学会ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト)

膝などに痛みが出て歩くのが辛くなる変形性関節症は、急に太ることで関節に負担がかかり発症することが多い病気。肥満の防止にも体を動かすことは有効ですし、骨がもろくなる骨粗しょう症も、外に出て日光を浴びたり、ウォーキングなどの骨に刺激が加わる運動を続けることで予防できます。

楽しみながら体を動かせばストレス解消やリフレッシュにもなり、まさに一石三鳥。自分に合った運動習慣をぜひ見つけてくださいね。

ロコモ予防に役立つ食事のポイント2つ

1.タンパク質をしっかり摂る

栄養不足に陥った体では、疲れやすい、元気が出ない、ケガをしても治りが悪いなど、生活に不具合が生じます。筋力をつけてロコモを予防するためには、バランス良く栄養素を摂ること、とくにタンパク質をきちんと摂ることが必須です。

ところが多くの高齢者は「野菜をたくさん食べたほうが健康」「肉や卵を食べるとコレステロールが心配」といった考えから、タンパク質が不足しがち。コレステロールは生命維持に必要な重要物質でもあるので、極端に制限しすぎるのもよくありません。

おすすめのタンパク源は赤身の肉や青背の魚、大豆など。またカルシウムが豊富な乳製品は骨粗しょう症対策にもおすすめです。コレステロールが気になる方はマーガリンや洋菓子、肉の脂身等を控え、減塩も併行することで対策を。くれぐれもタンパク質不足にならないよう注意していきましょう。

2.炭水化物は摂りすぎも摂らなさすぎもダメ

丼ものに麺類やパン。食生活に欠かせない炭水化物ですが、手軽だからと食べ過ぎたり、逆にメタボが気になるからと制限しすぎることのないよう注意してください。

炭水化物に含まれる糖質を摂り過ぎると、心配なのが食後高血糖や肥満です。体重が増えるとそのぶん体中の関節、とくに膝関節に負担がかかって、痛みや不具合が出やすくなってしまいます。高血糖は認知症のリスク要因としても懸念されていますので、十分注意したいところ。

逆に過度な糖質制限をすると、生きるためのエネルギーが足りなくなるため、体は今ある筋肉を分解して不足を補おうとします。するとさらに筋肉が痩せ細ってしまう原因に。

活動量にもよりますが、白いご飯なら一回の食事でお茶碗小盛り~中盛り一杯程度、食事の最後に食べると食後高血糖が避けられます。炭水化物に偏ることなく肉や魚、野菜や海藻類などさまざまな食材をバランス良く食べ、タンパク質やビタミン・ミネラル・繊維質をしっかりと摂りましょう。

自分のロコモ度が分かる簡単テスト

玄関で立ち上がろうとする足元

高さ40cmの台に両腕を組んで座り、そこから反動をつけずに立ち上がります。そのまま3秒姿勢を保持できたら第一関門は突破。次にもう一度40cmの台に両腕を組んで座り、今度は左右どちらかの足を床から浮かせます。その状態から反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間姿勢を保持できれば第二関門もクリア。あなたは今のところロコモではありません。

もしこれができなければ、30cmの台に変えて両足でトライします。これができない場合はロコモ度「3」。すでにロコモになっていると考えられます。

両足で30cmの台からは立ち上がれるが、台を20cmに変えると両足でも立ち上がれない場合はロコモ度「2」。ロコモが進行している可能性がありますので、医療機関の受診がおすすめです。

両足で20cmの台からは立ち上がれるが、片脚で40cmの台から立ち上がれないならロコモ度「1」。ロコモの兆候が見られますので先にご紹介した運動と食事の両面で、すぐにでも対策を始めていきましょう。

ロコモ度テスト(日本整形外科学会ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト)

体さえ動けば老後は楽しい!

旅行する老夫婦

膝や腰などに痛みや違和感なくスムーズに動かすことさえできたなら、年齢なんてもう関係ないのかもしれません。行きたいところに行き、やりたいことをして、人生を思い切り楽しめそうな気がしますね。

要介護のリスクが高まるロコモティブシンドロームは、適切な運動と食事で予防できることがわかりました。アクティブに動ける理想の老後を目指して、今から毎日コツコツと健康貯金を始めていきましょう!

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