未経験OKの介護職の仕事内容は?選び方のポイントも

資格・スキル

初心者マークを持つ女性介護士

「介護の仕事に興味があるけれど、自分に務まるかどうか不安・・・」そんな未経験者にとっては、募集のキャッチコピーに「介護未経験OK!」「資格不問!」などとあるのを目にすると、とても魅力的に見えてきます。

しかしその言葉を鵜呑みにしてしまうと、実際に働き出してから「こんなはずじゃなかった」ということにも・・・。

このコラムでは、介護職を始めたばかりの人が任される仕事の内容や、就業先選びで失敗しないためのポイント等をお伝えしていきます。ぜひ参考にして、目指す理想の介護職へと、順調に歩みを進めていってくださいね。

「未経験・無資格OK」の実情とは

ガッツポーズの新人介護士

介護は人の命に直結する仕事です。そのため、通常なら食事や入浴の介助、車いすへの移乗やオムツ交換など、利用者様の体に直接触れて行う業務(身体介護)は、介護の有資格者しかできないことになっています。

しかし、大勢のスタッフが働く介護施設でなら、資格を持った先輩職員が常に指導・監督できる状態と見なされ、無資格であっても身体介護ができることになります。つまり、「未経験・無資格OK」の意味は「未経験・無資格だからリスクのある仕事は任されない」わけではなく、「やり方を教えますので、できるようになってくださいね」という意味なのです。

もちろん、「無資格者には限られた仕事しか任せない」というスタンスの施設や「丁寧に研修を行い、自信を持ってできるようになってから少しずつ任せる」というスタンスの施設もありますが、なかには「とにかく人手さえ足りればいい」という考えの施設も残念ながら存在します。

初めて介護業界に飛び込もうとする際には、「人材を大切に育てようとしている職場」なのか、「人員数だけ揃えようとしている職場」なのか、それを見極める確かな目が必要です。

新人が任される仕事内容は?

フロアに集まる介護士と利用者たち

ひとくちに「介護職」といっても、どのような介護サービス事業所で働くのかによって、任される仕事内容は異なってきます。ひとつずつ見ていきましょう。

 

  • 訪問介護・・・高齢者の自宅を訪問して介護サービスを提供する

訪問介護では最初のうちは先輩がついてきてくれますが、慣れれば基本的に一人で高齢者の自宅を訪問することになります。周囲の指導・監督はないため、介護の資格がない人は直接高齢者の体に触れる身体介護はできません。任される仕事は掃除や買物、調理など、日常生活の援助のみ。ただし資格を取得すれば身体介護もできるようになり、給与も大きくアップします。

 

  • デイサービス・・・高齢者が日中の間、施設に通って介護サービスを受ける

デイサービスでは、朝に高齢者が送迎バスなどを利用して施設に集まり、入浴やリハビリ、レクリエーションや昼食等のサービスを受け、夕方帰宅する形が一般的です。比較的介護度の低い高齢者が多く、宿泊サービスを行っていない事業所であれば、昼間だけの勤務で夜勤がないことが特徴。

新人の仕事内容は、高齢者との会話や交流、お茶出しや配膳などから始まり、レクリエーションの補佐、慣れてきたら食事介助や入浴介助なども行います。日曜日など定休日があることも多く、新人にとっては、比較的余裕を持って介護に慣れていける環境でしょう。

 

  • 老人ホーム等の施設入居型介護・・・高齢者が入居して介護サービスを受けながら生活する

入居型の介護施設では、新人は高齢者との交流や観察などから始まり、シーツ交換やレクリエーションの補佐、慣れてきたら食事介助、排泄介助、入浴介助、移乗、認知症への対応法など、介護技術をひとつずつ覚えていきます。

入居系の施設では夜勤があり、その分給与額がアップするのが魅力です。しかし未経験者にとって、夜勤は肉体的にも精神的にも消耗が大きい勤務。利用者様の数は変わらないのにスタッフ数が少なくなるため、スタッフ一人にかかる負担がグンと大きくなります。

とはいえ人手が不足している現場では、一通り仕事を覚えたらすぐにスタッフ一人として数えられ、夜勤を担当することもありえます。未熟な状態で夜勤を行えば、ミスや介護事故が起こりかねず、非常に危険。

入居型の介護施設で働き始める場合は、事業所の教育体制や、夜勤についての考え方、未経験者が夜勤を任されることはあるのかなど、具体的に確かめておきましょう。

不安を感じる人は、まずは訪問介護やデイサービスで働いて手応えをつかむのも一案。高齢者との関わり方に慣れ、介護資格も取得して自信もつけてから、老人ホームなどの入居型介護施設に転職をする方法も検討してみましょう。

未経験が選ぶべき職場とは

先輩の話をメモする女性介護士

未経験者はこれから介護を学んでいくことになるため、ぜひ人材を「育てる」意識の高い職場を選びたいところ。実効性のある資格取得支援制度があるかどうかがポイントです。

資格取得にはお金もかかるだけでなく、学校に通う時間や勉強をする時間など、時間のやりくりも大変。「資格取得支援制度アリ」と謳っていても、実際には少額の補助金が出るだけだったり、制度を使いづらい雰囲気だったりすることもあります。

面接時には、シフト調整に協力してもらえるかや、今までに何人の先輩がその制度を使って資格を取ったのかなど、具体的に資格取得を応援してくれる雰囲気であることを確かめておきましょう。

ステップアップに欠かせない資格取得

制服のポロシャツと介護福祉士登録証

未経験者が介護業界に飛び込む場合には、きっと経済的な不安もあることでしょう。令和2年の調査によると、月給額は保有資格によって以下のように差があります

  • 無資格:275,920円
  • 介護職員初任者研修:301,210円(無資格に比べ25,290円のUP)
  • 介護職員実務者研修:303,230円(無資格に比べ27,310円のUP)
  • 介護福祉士:329,250円(無資格に比べ53,330円のUP)

たとえば国家資格である「介護福祉士」を取得すれば、無資格に比べて53,000円以上も月給額がアップ。施設によって多少差はありますが、資格を取れば給与額がアップするのは確実です。未経験から始めた場合、最短3年で介護福祉士を取得することができます。ぜひ資格取得を目標に据えて仕事をしていきましょう。

こちらのコラムも参考に

「働きながら介護職員初任者研修の資格を最短で取得しよう」
「実務者研修を働きながら取得するには?無料にする方法も」

介護で人生を輝かせよう

生き生きと介助をする女性介護士

介護職を始めるにあたっては、たくさんの不安があることでしょう。でも大丈夫!自分に合った就業先を見つけることができれば、きっと不安やストレスは小さくなり、代わりにやりがいや成長、かけがえのない仲間にも出会うことができます。

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