介護の職場探し、あなたにぴったりの施設の見つけかた

介護の仕事


意を決して飛び込んだ介護業界。でも実際にやってみると「こんなはずじゃなかった」と感じることもあるのではないでしょうか。

時間に追われる、仕事の指導をしてもらえるチャンスが少ないために、レベルアップがむずかしいなど、悩みは人によってさまざま。その原因は、あなたと職場のミスマッチのせいかもしれません。施設の仕事内容とあなたの適性がぴったり合っていれば、悩みは解消されるはずです。

自分に合う職場を見つけるには、介護施設の仕事内容の特徴を知ることから。初心に立ち返って、あなたに向いている施設のタイプを絞り込むことから始めてみませんか?

また、実際にぴったりの施設を見つけた人の例もご紹介しますので、参考にしてくださいね。

あなたに合う介護施設のタイプを見つける

まず、あなたの性格と希望する仕事のスタイルから、合う施設のタイプを見つけましょう。

下の図は、たて軸が「性格」、よこ軸が「希望する仕事のスタイル」になっていて、施設のタイプを絞り込みやすくしたものです。おおよその方向性を見つけるものですので、直感で選んでみてください。

あなたは大らかな性格ですか?それとも几帳面?友達や家族に聞いてみてもいいですね。

「わりと大らか」な性格なら、たて軸は「どちらでもない」よりも上の高さ。仕事のスタイルは「にぎやかな職場」の方がいいなら、よこ軸はやや右の位置になり、「老人保健施設」「デイサービス」が向いていそう、と見当がつきます。

候補がいくつかに絞り込めたら、それぞれの施設の仕事内容を確認しましょう。

介護施設の仕事内容と向いている人

グループホーム:一人ひとりに寄り添える人に

5~9人の認知症の利用者の自立を家庭的な雰囲気の施設で支援するのが、グループホームでの仕事です。利用者一人ひとりの動ける力に合わせてケアしますから、時間の流れ方が比較的ゆったりとしているのが特徴です。

利用者が自分でできることは、必要以上に手を出さず見守ることも役割のひとつ。自分からテキパキ用事を片付けていく人よりも、相手のペースにあわせられる人の方が良いでしょう。

デイサービス:人と接するのが好きな人に

人を楽しませることに喜びを感じられる人に向いています。

利用者が楽しみながら機能訓練ができるレクリエーションを考え出す企画力や、明るく呼びかけて気分を盛り上げるエンターティナー的な能力、皆がたのしく過ごせているか、表情に敏感に気づける能力も役に立ちます。

老人保健施設:知識の吸収に魅力を感じる人に

老人保健施設は医療的な色合いの濃い施設です。病気の治療やリハビリをして、利用者が在宅復帰することを目的としています。

病院に併設されていることが多く、医師や看護師、理学療法士、作業療法士などと連携します。医学的な知識も必要になりますから、知識を吸収したい意欲や向上心のある人に向いています。

特別養護老人ホーム:体力に自信のある人に

一般に「特養」と省略されて呼ばれています。介護度が高い利用者が多く身体介護の仕事量も多いため、体力が必要です。

特養の施設には、4人部屋が廊下をはさんで並んでいる従来型と、個室が共有スペースを囲んでいるユニット型が混在しています。

従来型は、部屋ごとのスタッフの担当が決まっていない施設も多いため、複数の部屋を同時並行で目配りしながら、スケジュールに従って手際よく仕事をこなしていける人が向いています。

ユニット型は、専任の担当者が利用者一人ひとりと人間関係を築きながら、その人に合わせたケアをすることに重点が置かれています。そのため、利用者の変化によく気がつく観察眼のある人が向いているでしょう。

介護付有料老人ホーム:おもてなしが好きな人に

施設ごとに利用者の介護度が異なりますが、特別養護老人ホームに比べると自立度が高いのが特徴。共通しているのは、身体介護の技術よりもサービス・おもてなしの気持ちや能力が活かせることです。

利用者のニーズに柔軟に対応ができる人、サービス精神が旺盛、コミュニケーション能力が高いとほめられたことのある人に向いています。接客業の経験があると慣れるのも早いでしょう。

訪問介護:時間厳守できる人に

訪問介護事業所に所属し、利用者の自宅に伺い、その人の介護度や身体能力に応じたサポートをします。薬を飲ませる、食事を食べてもらうなど、家族の代わりをする役割もありますから、ちょっとした会話を通じて、心を通わせ信頼していただくことからがスタートです。

基本的に1人で訪問しますので、単独で行動でき、時間をきちんと守れる人に向いています。

サービス付き高齢者住宅(サ高住)に併設されている訪問介護事業所の場合は、訪問先が同住宅内に限定されますが、一般の訪問介護事業所の場合は移動が多くなります。自転車、自動車の運転が苦にならないことも大切な条件です。

ショートステイ:几帳面で細やかな配慮ができる人に

在宅介護の利用者が、スポット的に数日~1週間くらいの短期で過ごす施設です。入れ替わりが多く、その都度、部屋のセッティングや、利用者の荷物の預かり・返却の確認など細かい作業が多いので、几帳面な人に向いています。

滞在中に安心して過ごしてもらえるよう、利用者の名前を覚え、困りごとがないか、こまめに声かけができる人はショートステイ向きです。

>よくわかる!施設別で見た介護職の事内容を解説

実際に、こんなマッチング例がありました

「ここなら私に合うかも」と思える施設は見つけられましたか?

もし、迷いがあるなら、介護施設にくわしいキャリア・アドバイザーに相談するのもよい方法です。介護と医療を専門とした就業支援サービスを提供しているかいごGardenで、それぞれにぴったりの職場探しができた実例をご紹介しましょう。

●Aさん(50代・女性)
Aさんは、ずっと工場に勤めていました。定年後のことを考える時期になり、介護の仕事で長く働きたいと転職を決意。人と触れ合う仕事は未経験でしたが、指導してくれるというふれこみに惹かれ、近所で求人していた従来型の特養で働き始めました。

しかし、最初の身体介護がうまくこなせず、その後は利用者とは直接関わらないリネンの洗濯などを半年間続けることに。このままでは仕事を覚えられないと悩んで、かいごGardenに相談しました。

その結果Aさんは、同じ特養でも従来型より落ち着いて対応できるユニット型に職場を変更。指導体制が整っている施設を選んだことで、今はスキルや資格も順調に身につき、いきいきと活躍しています。

●Bさん(40代・女性)
Bさんは、介護の仕事がしたいと考えていたものの、自分に合う施設がはっきりしませんでした。そこで、期間を定めて働ける派遣社員のメリットを活かして、さまざまな施設に勤めてみることに。その結果、Bさんがもっとも働きやすかったのはサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に併設の「訪問介護事業所」でした。

サ高住は住んでいる人の要介護度が低いので、身体介助よりも気配りなどの「おもてなし精神」が必要とされる職場。もともとサービス精神旺盛でコミュニケーションが得意だったBさん、今はお年寄りとの触れ合いを楽しみながら、常勤でバリバリ働いています。

●Cさん(30代・女性)
まだ子どもが小さく、熱を出せば急に休むこともある、働ける時間帯が限られている、など厳しい条件のなかで職場探しをしていたCさん。介護施設はシフト制で動いているところがほとんどで、半ばあきらめかけていました。

かいごGardenに相談したところ、毎日の入浴時間が決まっている施設に交渉して、その時間帯だけ、入浴介助専任で勤務できることになりました。

子どもの成長とともに、だんだん長い時間働けるようになると、そのたびにかいごGardenがCさんと施設の間に入って、両方にとって都合がいいように勤務時間を調整しました。続けるうちに介助技術もアップし、今は同じ施設で入浴以外の業務も担当しています。

あなただからこそ活躍できる職場は必ずある


かいごGardenでは、多くの相談者と施設をつないできた経験にもとづいて、人それぞれの個性や事情に合わせたマッチングの提案をしています。実例でご紹介した3人の方は、自分に合った施設を見つけることで、手応えを感じながら働くことができるようになりました。

「適材適所」という言葉があります。能力の高い人でも、合わない場所では、その力が発揮できません。今、あなたの力が活かせていないのだとしたら、とても「もったいない」ことです。

個性や意欲がフルに活かせる職場探しへの一歩を、さあ踏み出しましょう。

※施設形態のタイプはあくまでも傾向です。施設ごとにも特色がありますので、実際に見学することをおすすめいたします。

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